「なぜ人は子どもを育てるのだろうか?」
そんなことを考えたことはないでしょうか?
今回はその疑問への回答の1つである「利己的遺伝子論」を紹介していきます。
利己的遺伝子論とは?
利己的遺伝子論は、進化生物学者リチャード・ドーキンスによって提唱された理論で、彼の1976年の著書『利己的な遺伝子』で詳しく説明されています。
この理論は、生物の行動は遺伝子が自己複製することを促進するように進化したと主張しています。
つまり、自分の遺伝子を次世代に残したいからこそ、人は子を産み、育てるという考えです。
利己的遺伝子論は正しいのか?
リチャード・ドーキンスの利己的遺伝子論は正しいのでしょうか?
たしかに、なかなか子宝に恵まれない時、養子縁組よりも不妊治療が優先されがちです。
「子どもが欲しい」というだけであれば、自分が出産せず、養子縁組でも問題ないのですが、それでも不妊治療が優先されるのは、自分の遺伝子を残したいという気持ちの表れかもしれません。
また、子どもの虐待についても、養父による連れ後への虐待死亡事例が高いことも報告されています1。
参考
- 藤原武男『子育てのエビデンス―非認知能力をはぐくむために何ができるか』大修館書店、2024年
- 藤原武男『子育てのエビデンス―非認知能力をはぐくむために何ができるか』大修館書店、2024年、12ページ。[↩]
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